食育から地域創生を目指す
食育をやってみるか。そう考えるきっかけは、2年目の田植えとじゃがいも掘りのイベントの参加した親子の様子を見てだった。
お米は、田んぼを普段から見る環境が多い山梨では、お米はどのように育ちどう収穫されるのか。詳しく過程を知らなくともなんとなくわかる。
では、じゃがいもをはじめとする野菜や果物などはどうだろうか。過去に桃と葡萄の栽培に携わっていた時にも桃が気になっていることを知らない人も少なくはなかった。また、今回のじゃがいもも同じ現象が起きた。
「じゃがいも」は土の中で育つ。それを知らない子どもたちは、「お芋は土の中でなるの?」と小さなスコップで土を掘りながら発した言葉だった。
以前の私は、食育は調理を覚えたりするのがメインだったと勝手に思い込んでいて私には無縁かなとも考えていた。しかし、農業に関わるようになり出会う農家さんや地域に住む方、また体験をした人からの話と今回のイベントで感じたこと。食は多くの人が関わったことで生まれ、生きる上で重要でどこかがかけてもバランスを簡単に崩す危険度は大きいのでは?と感じるようになったこと。また、農業体験からさまざまなアイデアや日頃感じる問題を耳にするようになり、まずは小さくてもみんなとやってみるか。というところから今回の食育がスタートした。
ただ食べるではなく、その食べ物が自分のお腹を満たすまでの多くの過程を知ることでさまざまな分野のものにも関心を抱くことの要因になる。
実際、日本の農業が置かれている問題は深刻化している。しかしそこに目を向けている人は残念ながら多くはない。言葉を変えれば「他人事」。
耕作放棄地だけでなく、過疎化が起き、日本自給率が上がらない要因にもなる。そしてそれぞれの問題は人手がいないことにより山や川の生態が崩れていることにも私、個人は考えている。どれが欠けても良くない。全てが必要とされること。それは食育や農業だけでなく、社会問題にもつながるだろうと少し考えればわかってくる。それだけ食育が変わると人だけでなくさまざまなものが改善されて自然豊かな地域山梨も大切な環境が守られる。そうイメージすれば食育が地域創生に不可欠な存在であり、自分が今やるべきことの一つなんだと感じた。
だからこそ、今やまなしラボが目指す地域創生の一つの柱としてやることに決めた。
そして食育のメインとして地域の食材や文化を活かし、地域の人々との関わりから、地域経済の振興、地域コミュニティの活性化を図ることも期待できる。また、地域の農業を支援し、地元の生産者と消費者を結びつけることにもつながり、地域課題の新たな答えが見つかると良いなと考えます。
ぜひ、ご興味ある方は一緒に取り組みましょう。